この記事は、2020年(2021年度の受験)の情報です。
当時は2日間かけて受験がありましたが、2022年度府立中学になった咲くやこの花中学の受験は、
2日目の面接がなくなりました。
当時の受験風景としてご覧ください。
面接はこんなふうに行われる
事前に、受験ブログで情報を収集しました。以下は娘から聞いた状況を加えた情報です。
- 受験番号で割り振られた5人のグループ面接。
- 1日目の終わりに、面接時間やグループの告知のプリントが配布される。
- 面接官の先生が2人いる。質問する先生と観察する先生それぞれ役割あり。
- 自己申告書をもとに質問される場合もある。
- 質問をされたら順番に答える。
娘の時は、質問は2つだけ。個別の質問は無しだったそうです。
面接は80人あまりを3グループに分けて、さらに4~5人グループに分けていました。
受験番号が早いから、面接されて帰る時間も早かったです。
どんな子が印象に残るか?
採用試験の面接担当をした経験があるので、娘の面接練習は自宅で行いました。
その前に、娘に次のような質問をしてみました。
面接では、どんなタイプの子が印象に残ると思う?
う~ん、キャラの強い子?
相手の目を見て、声張ってしっかり挨拶して、
自分の意見をはっきり伝えられる子やで。
・・・。
挨拶ができない子、目を見て話せない子は、印象が悪いです。
その子の考えを知りたくて質問されるのにはっきり答えなくては、印象に残るわけがありません。
恥ずかしがり屋は、本人たちが思うほど世間でよく思われません。
礼儀を守った上であれば、シャイなのもありでしょう。
中学生にもなろうとしている子が、まともな挨拶もできないとなるとただの内弁慶。
知らない人とは話せない。そんな子が合格できるでしょうか?
大人でもそんな人がいますが、恥ずかしいと思うところが違うと思います。
アイドルのオーディションではないので、特別なアクションは必要なし。
ここで学びたいと伝える言葉が必要なだけです。
思って見なかった私の答えと、自分は印象に残る子と違うと気がつき、
ちょっとがっかりする娘。
もしかして、面接で挨拶もしないでうつむいて
小さい声で話して、質問にもわかりませんって
言うつもりやった?
それは、ないわ。
挨拶もするし、目を見て質問に答えられる?
うん。
やるって決めたら、きっちりやりとおすタイプの娘に期待して、トレーニングをはじめました。
大人にとっては、当たり前のことですがあえて練習
面接は、入室から審査が始まっています。だから入室から練習しました。
塾のコースをとっているかたは、この練習もあるそうです。
私が、娘に教えたのは次のとおりです。
- 入室時から、挨拶をしっかりする。
- 言われるまで、椅子に座らない。
- 目線をしっかり。
- 姿勢を良くする。
- 敬語を使う。
大人なら知っている面接の基本的な姿勢です。
娘は、面接を受けたことがないので今回教えました。
面接は、どこまでオリジナリティを出せるかにかかっている。
採用と受験の面接は違うと言われればそうかもしれませんが、
採用したいなと感じた人は、第一印象から好印象です。
良い感触も、ちょっと違うなと思うのも、ごく短時間で決まります。
グループ面接ともなるとなおさら印象に残るかどうかが決め手です。
ここでいう印象に残るは、奇をてらう・目立った行動ではないです。
発言に、オリジナリティを出せるかです。
そのため、想定される質問を作り、答えを練り込みました。
娘へのアドバイス
面接練習で思ったのは、娘は長く話してしまう癖があること。
文章でいうと、句読点の多い長文になっています。
もちろん絶対ダメではありませんが、要点がぶれてしまいます。
次の会話は、実際にあった娘の面接練習での一コマです。
*娘がなりたいという彫刻家はフェイクです。
咲くやこの花中学を受験しようと思った理由を教えて下さい。
私が咲くやこの花中学に行きたいと思ったのは、小さい頃から粘土が好きで、表現力のある彫刻家になる夢があるからで、そのために咲くやこの花中学で、夢を叶えるために同じようにアートが好きな子たちとコミュニケーションをとりながら、
協調性を学んで世界に通用する表現力のある彫刻家になりたいです。
面接の練習初日は、本当にこんな風に話していました。
小声の早口で言いたいことをいっぱい詰め込みました感。
これでは、あなたの夢は?の返答です。
一生懸命答えた娘が凹みそうですが、次のようにアドバイスしました。
- 「~で、」を「~です。」と一旦区切って。
- 話が広がりすぎるので短く話すことを意識する。
- 表現力を2回言うなど、フレーズを重複させない。
- 最後に「~なので受験しようと思った理由です。」と質問の内容で締める。
という内容で変えるように娘に話したら、次のようになりました。
咲くやこの花中学を受験しようと思った理由を教えて下さい。
はい。私の夢は躍動感のある彫刻作品をつくることです。
同じ夢をもつお友達とも出会い、一緒に学びたいです。
だから咲くやこの花中学を受験しようと思いました。
実際に、この答えにたどり着くまでに3回位練習しました。
人によっては「なんだ、そんな答えでいいの?」と思われるかもしれません。
時間の制限のある中で、長々と話して内容が伝わると思えません。
ビフォア・アフターで比べると、長くいっぱい話すより質問の意図も汲み取っていると思います。
このフレーズっていいの?
志望動機に「個性を伸ばしたい」って言葉はよく使われがちです。
もともと「個性を伸ばしたい」って言葉について、思うところがあります。
そもそも個性って自分が伸ばすものでしょうか?
指導者が「個性を伸ばしてあげたい」と言うならわかるのです。
面接する側からすれば新鮮な言葉ではありません。
「個性を伸ばしたい」は、面接練習の時に娘も言った言葉です。
伸ばしたい点は、具体的な言葉で伝えたほうが良いとアドバイスしました。
デッサンを本格的に学びたいとか、造形を学びたいとか。
初対面の相手に自分をわかってもらうためにも、
「個性をのばしたい。」って良いフレーズとは思えないのです。
褒め8割アドバイス2割
もっとも気をつけた点は、子供が大人に言わされている感を出さないことです。
面接のアドバイス後の返答は、娘自身が何度も考えて練り込んだ答えです。
本人も長く話すとまとまりがなくなることに、すぐ気がついたのが良かったです。
面接のアドバイスを取り入れ改善するたびに褒めました。
ここでも書きましたが、子どもをけなして上手いくわけがありません。
褒め8アドバイス2の割合です。
面接本番で娘は、言葉がつっかえてしまいましたが
あらためて言い直しをしたと聞きました。
子役のセリフじゃないから、それが自然。
立て直してバッチリ言えたのがポイント高い!
と褒めました。